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ミクロ交通流シミュレーションモデル INSPECTOR

INSPECTORでは、ミクロ交通流シミュレータとしての基本的機能に加え、駐車料金設定や情報提供、各種ITS技術の適用など、様々な施策に反応する利用者の選択行動をモデル化。さらに、精緻な車両挙動モデルとの連携により、交通状況のダイナミックな再現を可能にしています。

利用者行動モデル

ドライバーの駐車場所選択、駐車時間決定、経路選択などをモデル化しており、都心街路での駐車対策、街路構造改良、渋滞情報提供をはじめとした様々な交通施策評価に活用可能です。

路上/路外駐車場所選択

駐車を目的としたドライバーは、都心駐車場での駐車料金や入庫待ち時間などの情報から、路上駐車/路外駐車のいずれかを決定したのち、駐車先の街路や駐車場を選択します。

駐車時間決定

駐車時間は路上駐車と路外駐車で異なる分布形を与えています。路上駐車では駐車場所の道路環境を、路外駐車では駐車場の駐車料金、さらには買物による駐車料金割引サービスの有無を駐車時間の影響要因として考慮しています。

走行経路選択

ドライバーは経路選択モデルを基に、最大3つまで探索された経路から1つを選択します。 経路選択モデルでは、所要時間のみならず幹線道路と細街路の走行性や右左折抵抗の違いによるドライバーの経路選択を表現しています。

図 駐車場所選択のフロー

図 駐車場所選択のフロー

図 駐車時間分布

図 駐車時間分布

車両挙動モデル

車両の走行挙動では、車両一台一台のリアルな再現のみならず、都心街路で問題となる路上駐車や駐車場入庫待ち車両による容量低下、さらには駐車場所探索のためのうろつき挙動などを詳細に再現しています。

車両の発生

車種別(小型車/大型車/バス)、目的別(通過交通/駐車交通)に発生交通量を設定可能。駐車交通は駐車場所選択モデルにより駐車場所を決定します。

自由走行/追従走行

追従走行車両は、自車の走行状態と希望速度との関係から、追従車頭距離に向けて加速/等速/減速のいずれかを速度-追従車頭距離関係(S-V曲線)より決定。自由走行車両は自車の希望速度まで徐々に加速します。

車線変更

車線変更は希望速度が満足されないときに行われるほか、渋滞時に十分なギャップが得られない場合には、割り込み/譲り挙動により車線変更を試みます。

交差点での右左折

交差点での右折待ち行列の形成、さらには右左折時の横断歩行者との錯綜による容量低下を再現しています。

路上障害車両の回避挙動

路上駐車車両を回避したり、入庫待ち車両をすり抜けたりする回避挙動を搭載しています。

路上/路外駐車挙動

路上駐車(両側駐車に対応)および路上駐車場所探索のためのうろつき走行、さらには 路外駐車場入庫口で入庫待ち行列が形成される様子を再現できます。

バスの停発車挙動

指定された経路の走行やバス停付近でのバスの停発車挙動を再現できます。

適用事例

広小路トランジットモール実施影響評価

広小路伏見交差点~栄交差点の区間におけるトランジットモールの導入可能性をINSPECTORにより検討しました。

図 シミュレーション対象の道路ネットワーク
図 シミュレーション対象の道路ネットワーク

シミュレーション概要

・対象時間帯:12:00~17:00(休日)
・ノード数:358、リンク数:857

現況再現性の確認指標

・交差点断面交通量
・主要幹線道路/細街路における旅行速度
・各街区ブロック内路外駐車場の入出庫台数
・路線別の路上駐車台数

検討施策の主な内容

・一方通行規制の見直し
・路上駐車軌跡の変更
・交差点改良(信号制御・路面標示の変更など)
・トランジットモールの認知レベル
・駐車マネジメント施策(料金変更など)

図 ネットワーク全体でみた施策シナリオ別の平均旅行速度
図 ネットワーク全体でみた施策シナリオ別の平均旅行速度
 

 

INSPECTOR 基本性能検証結果

(社)交通工学研究会交通シミュレーションクリアリングハウスが策定する、交通流シミュレーションモデルの標準検証(Verification)マニュアルに基づいたINSPECTORの検証結果です。以下より検証結果のPDFファイルをダウンロードできます。

基本性能検証結果 (PDF, 1.03MB)


 

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(最終更新日: 2007/07/01) 

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